昨日(7月30日)にNHKで「これでいいのか ニッポンの教育」を見ていたら
興味深いシーンがありました。
”基礎的な教育は詰め込みで行うべき”
”創造的な力を養ってから、基礎的な教育を行うべき”
”その折衷案で”
と、それぞれの主張をNHKの論説委員が語っていました。
創造的な力は、基礎的な知識や学力、考える力がないと発揮できないので
私は、”小学生の時は勉強するクセをつけさせる”
おもしろく勉強させるのではなく、”勉強することがおもしろいと思わせること”
が大事だと思うのですが、
番組で興味を引いたのが、
最後の最後に、「基礎的な教育は詰め込みで行うべき」と主張していた方が
ポロっと「でも、自分の子供には全然違う教育をしたんですよね」
と語ったところ。
べき論で討議をしても、ただの評論家で本質は深まらない。
この後続ければおもしろい内容になっただろうと残念でしたが、
今の世の中、多くの人がもっともっと本音を素直に語って欲しい
と感じたエンディングでした。
それを受けたMCの加藤浩司も
それを批判せずに、「そうなんですよね。自分の子供のことになると難しいんですよね」
と、受け容れていたのもよかったのですが、
やっぱり、この先の議論が聞きたかったなあ。
アポとり専門会社ってありますよね。
営業活動で一番大変で重要なアポイント設定を代行する会社。
自社の営業マンではなかなかアポイントがとれない顧客のアポイントが
とれたりします。
どうしてでしょうか?
専門会社だけに優秀な人がそろってる?
トークスクリプトが優れている?
でも、自社の営業マンの方が商品のことはよく知っているし、
購入後のお客さまの声も直接聞いているから、営業マンの能力は
関係なさそうです。
答えは、やること絞っているから。心にぶれがないから。
アポイント専門の会社の仕事は、アポイントを取ること。
だからとれるのです。ただそれだけ。
それだけだから工夫する。嫌にならない。逃げたりしない。
普通の会社の営業マンは、本当は外に出て直接お客さまと話がしたい。
商談したい。クロージングしたい。新規のアポイントをとるが大切なのは
わかってるけど、やりたいことは他にたくさんある。
だから、すぐに嫌になる。工夫しない。逃げ出したくなる。
何事も一つ一つ着実にやること。やり続けられる環境を作っていくことが
大切ですね。
最高にワクワクする本に出会いました。
「風が強く吹いている」
箱根駅伝を目指して走り始める学生の話だけど、
これがおもしろい!!
学生はいいなあ。と思いつつ、真剣に何かに向かい合っていく姿と
陸上競技という個人競技に見えて、実はチーム競技である駅伝の
奥深さに改めて気付かされ・・・。
今、世の中に投げかけていきたい組織の姿がここにあったんだ!
という実感。
営業も同じ。個人で業績を上げていくことには限界が合って、チームで
取り組むから成果を上げることができる。
ここでいう成果は、営業の業績だけでなく
「個人の成長」
も含まれるんだけど、チームで仕事をすることで、個人も成長する。
そんな営業組織を本当に増やしていきたいものです。
昨日「ヒューマンキャピタルフェア2009」に行ってきました。
そこで感じたこと。
「本音で語らないと伝わらない」
いくつかの講演を聞いたのですが、
心に響いて共感できる話し手は、
「自分の経験から得たことを」「自分の言葉で」「本音で語っている」
一方、そうでない話し手は、「一般論を」「教科書的に」「論理的に説明している」
この違いの大きさを改めて感じました。
マネジャーと部下のやり取りもまさにそうですね。
マネジャーが研修や書籍で知識を身につけて、いくらテクニックを習得しても
自分自身が心から共感し、信じていないと部下には全く伝わらないどころか
反発を招いてしまうだけ。
論理的に整合性があるだけ、余計に人の心には響かない。
他の参加者を見ていても同じような反応。前者は時間か経つほどに、みんな前のめりに
なっている雰囲気で、熱心にメモをとる。(寝ている人も、席を立つ人もいません)
後者は、時間が立つほどだんだん冷めた雰囲気になり、寝ている人や途中で席を立つ人も
出てくる状態。
人が持つ力って本当に大きいなあ。
会社の理念を明文化しなければいけない。
よし!社内で有志を集めて理念作りを行おう!
コンサルタントに入ってもらって、理念づくりを行おう!
数か月の時間と多大な予算をかけた結果言語化された理念は
「お客さまのために」「顧客第一主義」「クライアントファースト」とCSに関係することだったり
「地域社会のために」「地球環境のために」・・・とCSRに関係することだったり
なんだか、当たり前のことになってしまうケースがほとんどです。
企業たるもの、お客さま、従業員を大切にし、事業を通して社会に貢献することは当然のことですよね。
しかし、言語化してしまうことで、
「顧客第一主義っていっておきながら、結局売上第一主義じゃない!」
「地域社会のためにって、具体的に何してるの?」
と、マイナスの効果を生みだしてしまうことも結構あったりします。
大事なことは、社長が行動・態度で示すこと。
社員は社長のことを本当によく見ています。
言ってることより、やっていることをみています。
社員の行動がおかしいと思ったら、社長自身が普段の行動を見つめ直し、
行動を変えるしかないのです。
理念作りに、時間とお金をかける前にやるべきととはただひとつです。
先日、信頼している社長に聞いてみました。
「社長の会社では理念を明文化していますか?」
「そんなものないよ」
その会社の方はみなさん素晴らしい働きをしています。社長の姿をみて。
投稿情報: 11:21 カテゴリー: マネジメント | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
多くの経営者が「チャレンジできる人材」を求めています。
でも、なかなかそのような人材はでてきません。
今の若者は安定志向で、チャレンジしない。
管理職クラスも前例主義で、新しいことにチャレンジしない。
経営者はいい続けます。「失敗を恐れないでチャレンジしなさい!」と。
でも、社員の側に立って考えたらどうでしょうか?
なぜ、チャレンジしないのか。チャレンジできないのか。
その答えは組織にあります。
失敗しても受け入れてくれる組織がなければ怖くてチャレンジできません。
ある人のチャレンジに対して、組織のメンバー(仲間)が応援してくれないとチャレンジできません。
やはり、組織づくりが胆になるのです。
個人的なチャレンジを仲間が応援し、みんなでアイディアを出し合ってくれる。
仮に失敗しても、戻れる場所があって暖かく迎え入れてくれる。
そのような組織が作れたら、少しの勇気があればチャレンジできるようになります。
まず、組織づくりから始めましょう。
最近「ゆとり世代」に関する話題が増えてきている。
「ゆとり世代がいよいよ社会人に!」「ゆとり世代の問題」・・・
そのほとんどがゆとり世代の若者は、打たれ弱く、社会に不平不満が多い
コミュニケーションを取ることがヘタ(コミュニケーション能力がない)など
問題を提示し、如何に教育(矯正)していくか。どのように対応したらいいのか。
という話題がほとんどです。
本当に問題は彼ら(彼女ら)にあるのですか?
卑近な例ですが、若者は電車で席を譲らない。会社の飲み会に参加しないなどが
上げられていますが、電車で席を譲らないのは若者ではなく、社会でバリバリ働いて
いる世代(彼らが席を譲っている姿、見たことありますか?)であり、会社の飲み会に
若者を誘わないのは、中間管理職なのです。今の中間管理職は自分が新人の頃に
上司の誘いを平気で断るようになった世代であるので、誘って断られるのが怖いだけ
なのです。
ということは、仮にゆとり世代の彼ら(彼女ら)に多少理解できないことがあったとしても、
問題の多くは、自分たちの価値観(ルール)に押し込めようとする、管理職(経営者)自身に
あるとしか思えないのです。
ゆとり世代と言われる人たちと話をすると、みんなよく考えています。みんなまじめです。
ただ、この先の社会に希望が持てていない。
そんな社会にしてしまった40代、50代が本気で反省していかないと、若者を元気にして
いくことはできません。
40代、50代の人と話して感じることは、若者に比べものにならないくらいに、自分勝手で
自分の生活だけなんとかなればいい。と考えている人が多い。
「問題は自分たちにあることを今の管理職に考えさせる」
ゆとり世代論議が、このように発展することを願って止みません。
ただいま日本人力を使った画期的な営業研修を開発中です。
間もなくリリースできる予定ですが、日本人力営業強化シリーズ「営業マネジャーコース」の
肝になる考え方の一つが”コントロールを手放す”ということ。
今まで、多くの営業マン、営業マネジャーと接してきましたが、売れている営業マンが
営業マネジャーに昇格し成功している人の共通のポイントがこれです。
”コントロールを手放す”
売れていた実績を評価されてマネジャーになった訳ですから、当然売るコツ(営業スタイル)を
持っているので、多くの人はそのやり方を意識せずとも押しつけてしまうのです。
それがうまくいかない大きな原因になります。
営業の方法は千差万別。
営業は、営業マン(人)と商品、お客さま(人)とお客さまの会社の状況の掛け合わせ
つまり、「営業マン×商品×お客さま×状況」 の数だけ適切な営業手法が存在するはずなの
ですが、売っていた実績があるだけに自分の得意なスタイルをつい押しつけてしまうのです。
しかし、その人たちも営業マンだった頃は、他の人の営業方法を押し付けられることを嫌い、
自分で営業スタイルを確立したはずなのですが、そんなことはすっかり忘れてしまっています。
そこで、大切な考え方が”コントロールを手放す”ということ。
誰かをコントロールしようと思っても、人は簡単にはその通り動きません。
その結果、短絡的な人は押し付けようとし、押しつけても動かないとわかっている人でも
口八丁手八丁で、どこかで学習したスキルやテクニックを使って、自分の思い通りに
営業マンをコントロールしようとしてしまうのです。
どちらの場合も当然失敗してしまいます。
では、どうしたらいいか。それが日本人力を使った営業マネジメントです。
研修ではコントロールしようという意識が相手にどのように伝わるのかを実感し、
コントロールすることがいかに無力であり、場合によっては反発を起こすことを知った上で
コントロールを手放す技を身につけていくことができるようになっています。
コントロールを手放すことで、今まで味わったことがないような大きなものを手に入れること可能になります。
リリースが楽しみです。
リーダーシップとは何か?
リーダーに必要な要件、能力は?
この時代に限ったことではなく、企業の成長を考えた時、誰でも一度は考えたことがあるテーマでしょう。
特に人事の方、それに私のように研修の事業に関わっている人たち、そして、経営者の方々が
常に考えているテーマです。
リーダーシップを発揮できる人材が欲しい。そのような人材を育てたいと。
さて、リーダーシップ論には時代の変化とともに発展を遂げてきています。その変遷は他の専門家に任せるとして、私は最近の風潮を疑問に感じています。
エンパワーメントやコーチングという言葉が一般化し、リーダーはメンバーのモチベーションを上げ、メンバーが働きやすい環境を整えていくことが、リーダーとして最も重要な役割である。
そのためにリーダーは、メンバーに考える機会を提供しそれを支援していく。メンバー自身がやる気になるためには、自分の考えを押し付けてはいけない。メンバーの自主性を損ねてしまうから。
一方で、メンバークラスも押しつけられることを嫌い、自分でやりたいことをさせてくれるリーダーが今の時代に求められるのだから仕事を押し付けたり、やりたくない仕事をさせるのはリーダーとしてふさわしくない。と考える。
これって、お互い責任転嫁の甘えの構造、子供の考え方ではないのでしょうか?
一番大事なことが抜け落ちてしまっていませんか?
リーダーは自信を持って、やるべきこと(方向性や目標、ゴール)を設定し、達成すべきための道筋を示していく。という大前提が。
部下との接し方を考える前に、自分は何をなすべきかを真剣に考えることがリーダーとしての第一歩だと考えます。メンバーに嫌われたとしても自分の信念を貫く勇気が必要です。
結果的についてこれないメンバーは切り捨てられることもあり得ることをはっきりと示すべきではないでしょうか?
ただいたずらに、最近の風潮をを否定するわけではありません。やるべきことを設定し、道筋を示し、組織を成功に導いていくためにはエンパワーメントやコーチング、メンバーのモチベーションを考えていくことはもちろん重要です。そのための考え方を理解し、スキルを磨くことはもちろん賛成です。リーダーの大前提を全うするために、という条件がつきますが。
もっとも困るのは時と場合、相手によって厳しくなったり、甘くなったりする軸を持たないリーダーですが。