リーダーシップとは何か?
リーダーに必要な要件、能力は?
この時代に限ったことではなく、企業の成長を考えた時、誰でも一度は考えたことがあるテーマでしょう。
特に人事の方、それに私のように研修の事業に関わっている人たち、そして、経営者の方々が
常に考えているテーマです。
リーダーシップを発揮できる人材が欲しい。そのような人材を育てたいと。
さて、リーダーシップ論には時代の変化とともに発展を遂げてきています。その変遷は他の専門家に任せるとして、私は最近の風潮を疑問に感じています。
エンパワーメントやコーチングという言葉が一般化し、リーダーはメンバーのモチベーションを上げ、メンバーが働きやすい環境を整えていくことが、リーダーとして最も重要な役割である。
そのためにリーダーは、メンバーに考える機会を提供しそれを支援していく。メンバー自身がやる気になるためには、自分の考えを押し付けてはいけない。メンバーの自主性を損ねてしまうから。
一方で、メンバークラスも押しつけられることを嫌い、自分でやりたいことをさせてくれるリーダーが今の時代に求められるのだから仕事を押し付けたり、やりたくない仕事をさせるのはリーダーとしてふさわしくない。と考える。
これって、お互い責任転嫁の甘えの構造、子供の考え方ではないのでしょうか?
一番大事なことが抜け落ちてしまっていませんか?
リーダーは自信を持って、やるべきこと(方向性や目標、ゴール)を設定し、達成すべきための道筋を示していく。という大前提が。
部下との接し方を考える前に、自分は何をなすべきかを真剣に考えることがリーダーとしての第一歩だと考えます。メンバーに嫌われたとしても自分の信念を貫く勇気が必要です。
結果的についてこれないメンバーは切り捨てられることもあり得ることをはっきりと示すべきではないでしょうか?
ただいたずらに、最近の風潮をを否定するわけではありません。やるべきことを設定し、道筋を示し、組織を成功に導いていくためにはエンパワーメントやコーチング、メンバーのモチベーションを考えていくことはもちろん重要です。そのための考え方を理解し、スキルを磨くことはもちろん賛成です。リーダーの大前提を全うするために、という条件がつきますが。
もっとも困るのは時と場合、相手によって厳しくなったり、甘くなったりする軸を持たないリーダーですが。
コメント