福島第一原発の海水注入問題
大きく騒がれていますが、
このような事象、
企業の中では毎日のように起こっています。
(特に大企業では)
この出来事の問題は2点。
1.コミュニケーションロス
2.自己保身無責任体質
時系列で追うと、このようなことが起こっていたはずです。
@首相官邸
原子力保安委員会A氏
「首相!冷却装置が作動せず、真水が足りません!
このままでは、海水を注入せざるを得ません」
管首相(東工大卒、技術のことはわかっているという自負)
「(海水は不純物が多い。問題が出るかもしれなし・・・)
海水注入した場合、再臨界等の危険性はないのか?」
斑目委員長(冷却し続けることが大前提、海水であろうが関係ない)
「再臨界の危険性はあります」
*この発言で、海水注入を止めるなんて100%考えていない。
冷却を中断するなんてこと、考えられないから
同席していた東電幹部
・・・これはまずい、首相は海水注入のGOサイン出していないぞ。
@東電
東電幹部A
「首相が海水注入した場合、問題無いか確認しています」
東電幹部B ↓
「ん!そうか。海水注入は一時見合わせた方がいいということだな」
東電幹部C ↓
「現場に海水注入の中断を指示しろと官邸が言ってるぞ」
東電幹部D ↓
「緊急テレビ会議だ。吉田所長、海水注入について正式な判断が下っていない」
福島第一原発 吉田所長 ↓
「了解」
*現場責任者として、冷却を中断することはあり得ないことをわかっている
*コミュニケーションロス
人は自分で解釈しています。斑目委員長、吉田所長は、
「冷却を中断することはあり得ない」ことが大前提で会話をし、
管首相はその前提なく、確かめておかなければ(中断しろとは言っていない)
*自己保身無責任体質
東電幹部は、誰も責任をとりたくないのです。
予防措置的に空気を読んで、伝言ゲームで
責任の所在がわからなくなるように指示系統
になっている。
結局誰も中断しろ!とも、止めろ!とも、再開しろ!とも言っていない。
これは、東電だけの問題ではありません。
大企業のほとんどで毎日毎日、起こっています。
みずほのシステムトラブルのよう、
被害が社外に及ばない限り、延々に繰り返されます。